日本の050から始まる電話番号が取得できる(有料オプションで03番号も可能)という
コヴィア・ネットワークス(Covia Networks Inc.)社のFleaLine Lightを契約してみた。
法人向けのFleaLineの個人版という感じのようだ。
契約はすべてオンラインで終わる(解約は現時点では電話申し込み+書類らしく、ちょっと面倒)。
支払いはクレジットカードのみだが、中国の銀行が発行したVISAカードも問題なく認証できた。
(人民元の収入を使えるのは非常にありがたい。日本経済に極小ながら貢献・・・)。
まず、契約前に心配だった不正利用に対する対策はFleaLineのウェブ設定画面で設定できることがわかり安心した。
コヴィア・ネットワークス社のウェブサイトのヘルプには書いていなかったが、2012年4月初旬時点でFleaLine サービス管理の画面にログインすると、セキュリティ設定のところには、
・国際発信規制
・月額通話料上限規制
の設定があり、国際電話をかけられないようにしたり、月額通話料金の上限を設定できるようになっている。
この辺、ヘルプに書いておいてくれるとうれしい。
とりあえず、国際電話はかけられないように設定した。
月額通話料上限規制の方の初期値は5万円に設定されていた。
月額通話料金の上限は1000円~10万円(100,000円)の範囲で設定でき、不正利用による高額請求や使い過ぎを防げる。
月額通話料金の設定画面には設定した料金の上限の90%になると通話ごとに自分で設定したメールアドレスに通知が届き、さらに上限に達すると通話が切断され、エラーメールが届くとの説明が書いてあった。
ちなみに、これらのメールアドレスも月額料金上限も国際発信規制も管理画面から随時変更可能である。
メインメニューからは以下のメニューがある(オプション契約をするとさらにメニューが増えるのだと思う)。
上から、
・INDEX
・通話履歴
・料金明細
・全国e電話帳(別ページに飛ばされる。有料サービス)
・アカウント情報
・FleaLineサービス管理ページパスワード変更
・SIPパスワード変更
・セキュリティ設定
となっている。
その他、気づいたこと。
・管理画面へのアクセスはSSLで保護されている。
・契約時のブラウザはWindows系IEやFirefoxを使っておいた方がいいかもしれない。
Chroniumだとなんかウェブサイト側の動作が怪しかったので、あとからもう一度Windows上から申し込みした。
・マニュアルを見るかぎりでは、転送サービス(月100円)を契約すると、メニューが増えて不在対応指定などが細かく設定できるようだ(マニュアルには着信動作設定、条件設定、転送設定、音声ファイル設定、メールアドレス設定などが載っている)。
・音質は今のところ、チリチリという音が入る程度でよく聞こえるし、遅延も感じない。
チリチリ音は要調査だが、手持ちのノーブランドIP電話機の電源ノイズかもしれない(何かわかったら追記する予定)。
現状は050plusをWindows用PCアプリで上海から使った時と同じくらいの音質。
ただ、公式にIP電話機やATA+固定電話でも使える分だけ、やはりFleaLineの方が使い勝手は良いと感じる。
・上海から昼間に通話テストした。pingを打つと、FleaLineのSIPサーバまでは250ms程度。
夕方~夜になると300ms~400msを越えることもあるので、遅延は出るかもしれない。回線の状態次第。
中国からなのでネットワーク品質に相当懸念があったけど、すでにネットが激しく重くなる全人大の期間も終わったこともあってか昼間なら問題なさそうな感じ。
・INDEXにはこの駄文の最後にあるようなアフィリエイトへのリンクが載っている。
紹介すると1件につき月額基本料が30円引きになるとある。
14人紹介すると0円になるのだと思うが、14人も友達が居ないので諦める。
田舎で強いドコモのネットワークを使える(例えば日本通信b-mobile等)+エリアプラス(800MHz帯)やau(800MHz帯)での同じく使った月だけ有料プランだったら速攻で申し込んでいたと思う。
・2012年4月時点では、契約した最初の月の基本料金400円は無料となるので、最初の月に請求されるのは初期手数料の525円だけとなるようだ(+ユニバーサルサービス料の5.25円?で530円?)。
肝心のFleaLine Lightの050番号の運用については、これからロードテストして気づいたことはこの書き込みに随時追記する。
以下、追記用枠:
2012/4/16。
今のところ特に変わったところもなく運用中。
FleaLineの管理画面で見る限り着信も取りこぼしなどは無い模様。
2012/4/22。
これまで発着信とも問題無し。
2012/6/5追記。
これまで発着信とも問題無し。6月4日の通話にて、「六四天安門事件」前後のネット規制強化の影響か、通話音声のわずかの遅延や途切れ、音声へのチリチリ音など少し環境が悪化したが、会話できないという状態ではない。
上海側での受話側の問題で、相手に届いてる音声は問題ないようだった。
このような中国にとって不味い日や政治イベントがある日が近づくと、政府の規制強化の影響でネットの速度低下、遅延などが発生する。今回も1週間前ほどから速度が低下した感じ(実測ではなく、感覚的なもの)。少し前だと、この手のイベント日前後は海外への接続速度がADSLだろうが何だろうがアナログモデム以下になることもあったのと比べると、設備は増強して改善してるようだ。
2012/9/7追記。
相変わらず使ってます。普通に使えてる。
旅行に来た家族なんかに使わせると驚く。なんで日本の料金でつながるの?とか、
普通に日本から/日本へ電話できるの?みたいな。
8月1日前後のネット規制が強化されてネットが重くなったと思ったあたりで、
30分ほど話していると、相手の声が小さくなって音声が途絶えて、繋ぎ直したことが1回あった。
このまま規制されたりしないといいなと思う。
便利だし。
2012/11/25追記。
党大会(十八大)のネット規制の荒波を越えて普通に使っていた。
北京は相当厳しかったようですが、上海はVPN以外は昔と比べると音声通話には支障がない程度の速度は出ていましたので、発着信とも通常通り。
一度、IP電話機(メイドインチャイナ)がハングアップしてSIP登録できなくなっていたが、電源を入れ直したらすぐ登録できた。
日本に一時帰国した時もスマートフォン(CPUがDualCore 1GHzの端末)にSIP電話アプリを入れて、設定して持っていき、ホテルの部屋やロビーのWiFiで使ってました。電話番号が変わらず持ち運べるというのは便利なものだ。
ただ、規定上は1アカウント1端末でしかログインできないのはちょっと不便。
こういう時に中国側でも日本側でも固定電話機でもスマホでも1つのSIPアカウントで登録して、一番最初に取った電話機で受話できるとより便利になる。
これと似たようなことを実現してるのがGoogleのサービス「Google Voice」の米国版であるが、Flealineでも同じような使い方ができればいいな・・・なんて。