GPS(GNSS)トラッキングソフトウェア「Traccar」について

Traccarとはなんぞや?という簡単かつテキトーな説明。


※一瞬はてぶろにアップしていこうかなと思いつつ、結局、自由が利く独自ドメインの方に上げました。なんか検索エンジンで見てみると、はてなの一瞬上げた記事が表示されていて、こちらがコピーサイトみたいになってるけど・・・

サーバ構築の話と一緒に書くとごちゃごちゃするので分離してメモ。
 
うちでは、自分の家の車やらの位置情報を管理するのに、Traccarという位置情報管理サーバ構築用ソフトウェアを使っています。
 
Traccar
https://traccar.org
 
開発者はAnton Tananaev氏。

Traccarを雰囲気理解でテキトーかつ簡単に説明すると、自分が管理するGNSS/GPSトラッカーなどから携帯電話回線等経由で送られる位置情報等を集めてデータベースに記録して管理したり、地図に表示したりできるOSSのサーバソフトウェアです。

世界中で出回ってる結構多くのGNSS/GPSトラッカー(以下、GNSSトラッカー)に対応しています。

GPSが何かは知ってるとは思いますが、GNSSとはなんぞや?というと、昔はアメリカのGPSだけだった衛星測位システムも今や各国が衛星を打ち上げてそれぞれ運用しており、GPSだとアメリカの位置情報システムだけっぽいので、総称として「Global Navigation Satellite System / 全球測位衛星システム」、略してGNSSと呼ぶようになったようです。

GNSSトラッカーはこのGNSSからの信号を掴んでその情報を使ってGNSSトラッカーの端末が確認した現在地を記録または記録送信まで行う装置です(雰囲気理解)。

現在は携帯電話はだいたい位置情報を送信するようになってるので、スマホも含めてGNSSトラッカーでもあるとも言えます。

TraccarのサーバもTraccarクライアントというアプリをインストールして設定するか、Traccarが対応してるプロトコルでTraccarサーバに位置情報を送信すれば、スマホ等を位置情報送信端末として使えます。

Traccar以外にも同様の位置情報管理ソフトウェアではOpenGTSなどいろいろあるようです。
 
当方は端末の現在位置や移動履歴およびジオフェンスなど基本的な位置情報管理機能しか使ってませんが、業務用の車などに搭載したGNSSトラッカー側に該当機能が載っていてTraccar側がそのトラッカーが送信してくるプロトコルに対応してれば、燃料残量が急に減ったとか(燃料漏れや燃料盗難の可能性)、ACCがオンになってなくエンジンも回ってないのに位置情報だけ動いた場合(盗難やレッカーの可能性)やらドアが開いたとか、SOSとかそういうのも警告表示してくれる仕組みがあるようです。
 
また位置情報を受信するだけでなく、別途、SMS送信サービスの追加や組み合わせなどが必要になりますが、GNSSトラッカーが該当機能に対応していればTraccar側からGNSSトラッカー側にSMSなどで指示を出して、遠隔で車の燃料ポンプの電源を切って燃料供給をカットしたりなどの操作も可能です。

GNSSトラッカーにはリレーと燃料ポンプへの接続ができるタイプなどもあり、販売されていますので、そういうものと組み合わせることができます。

例えば燃料供給カットの操作については、具体的に思いつくのは車両の盗難がわかったら走行中の車に搭載されているGNSSトラッカーに向けてSMSで命令を送信して燃料ポンプを止めて燃料をカットし、エンジンを強制的に止め、その間に警察に通報して捕まえてもらうとかでしょうか・・・・。
 
そんなわけで、Traccar自体は高機能で業務用途にも使えそうな感じなのですが、少数のクライアント端末での運用なら、シングルボードコンピュータ(SBC)であるOrange Piとかでも安定して動きます。

Raspberry Piは買ったことないから試してないけど、まあ動くはず・・・。

一応、表示の日本語化もされてますので、日本語でも使えます。
(日本語訳は上手な翻訳ができる人を絶賛募集中[謎])
 
Googleのロケーション履歴等との違いは、GNSSトラッカーが車移動など高速で動く場合も、よりリアルタイムで表示させられることでしょうか。

サーバ側のスペック次第ですが、うちのSBCで構築されたサーバにGNSSトラッカーから10秒間隔くらいに位置情報を送るようにしてもきちんと反映されてますので、車で高速移動しても問題なく見れます。
(むしろ重いのは過去の1か月分の移動履歴とかの読み出しとか。データが多いとやっぱSBCではパワー不足やらデータの読み出し速度やらの問題で時間がかかる。)
 
他には、いまどこ的なサービス(子供や老人の位置を追跡したり)との違いだと、契約する携帯回線や位置情報を送信する端末を自分で選べたり、位置情報の送信間隔を細かく自分で弄れたり、管理できたりでしょうか。

Traccarはかなり多くのGNSSトラッカーに対応していますので、前述のような車載GNSSトラッカーなど、徒歩用、船用、車用でも別メーカの端末を組み合わせて使うことも可能です。
 
あくまでも各機器を自前で設定できて使いこなせる場合だけですが・・・。
当方も徒歩、自転車用の小型パーソナルトラッカーと車載用を使用しています。
 
まあ、ここまで書いておいてなんですが、治安が良い日本だと当方のように趣味で位置情報サーバを自分で運用するメリットを感じるかというとあまりないかも(ォィコラ)。

業務で何十台も管理する必要がある場合は(それなりのサーバスペックは必要ですが)、メリットは享受できるでしょう。

スマホと安価なSBCやPCがあれば環境を構築できるので、使い方によっては学校の部活などで使うとかも楽しいかもしれません。
屋外で空がひらけていてGNSSの信号を受信できる場所なら数メートルの範囲で位置を特定できますし。

・・・そんなわけで、Traccarの杜撰かつテキトーな説明でした。
 
次の記事は、ワンボードコンピュータ Orange Pi One PlusとArmbianとTraccarとPostgreSQL等を組み合わせてのサーバ構築の話です。