TP-Link Archer AX10 無線LANブロードバンドルータを買ってみた。

TP-Link Archer AX10というWifiブロードバンドルータを買ってみたので、雑多な感想です。

まず、一通り管理画面を見た感じでは、価格帯からすると自分でいろいろといじれて、実際に設定どおりに動くなら、非常に高機能高性能でお得感がありました(購入したときはポイント分を考えると実質6300円くらい)。

すでに傾向がありますが、これから有線LANも10Gbps/5Gbps/2.5Gbpsに対応した製品の価格が下がってくるでしょうし、その切り替わっていく手前の最終段階、集大成とも言える低コストGigabitブロードバンドルータの1つかなと思います。

安定感や耐久性、ファームウェアのアップデート提供などについては現状のTP-Linkについては未知数なので、未評価で。

光回線を入れ替えるにあたり、これまでのWifiブローバンドルータをついでに入れ替えようと思ったのだが、まだ10Gbps対応製品は高いのと、入れ替えるならNASからスイッチングハブから入れ替えないと宝の持ち腐れになるし、もう少しして価格が下がってきたら一気に入れ替えるまでの繋ぎ的なものを探した。

どうせ遠からずまた入れ替えるのに、あまりコストはかけたくないしどうしよう、かと言って今からWifiルータを買うならWPA3に対応していた方がいいだろうし・・・・と思って検討した結果の選択。

一応、メーカがWPA3に対応する予定を明記している中でも最安ということも購入の決め手になった。
(TP-Linkの公式サイトの https://www.tp-link.com/jp/wpa3/compatibility/ でWPA3対応予定についてアナウンスされてます)

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★AX10のいろいろポイント。

・壁かけにできるネジ頭をひっかけるポイントが2か所ある(ポートがある方を上にも下にも設置できる溝あり)。

・電源はACアダプター12V1A、コネクタもよくある外形5mmくらいのサイズ。
 ちゃんとPSEマークもある。

・横置きした状態で底面をみると放熱のためか、ほぼ全面にわたって通気のスリットがあり基板が透けて見える。
 透けて見える基板は見えてる部分で約17cm弱x12cm弱くらいで、残りは空いてる感じの密度。

・アンテナは飾りではなさそう。
 まだ開けてみていないが、ルータ内部から4本アンテナ内部にそれぞれ伸びる白か黒の線が見えるので、一応、アンテナは飾りではなさそう。
たぶん、アンテナの棒の長い面が向いてる方向に電波が一番強く飛ぶのかなと思ったので、接続したい端末がある部屋に向けてます。

・ポートはLANx4、WANx1。いずれも1Gbps対応。
 Archer AX10のWifiはWifi6/802.11ax対応で5GHz帯は最大1.2Gbps出るようだが、
 Wifiだけで完結する環境ならまだしも、Wifiだけ1.8Gbpsだ、4.9Gbpsだと言っても有線LANポートがそれに対応できないと、高速道路の途中に細い砂利道をつなぐようなもので意味がないかなと思ったので、現状は必要十分な感じ。

・検討時に他所で見たレビューだとスマホなどでユーザ登録して無線でつながないと何も設定できないような記述も見かけたが、実際は初期設定のルータモードの状態でLANポートにPC等を直につないでDHCPでIPアドレスを取得し、初期設定の場合はhttp://192.168.0.1/に接続すると、一応はAX10の管理画面につながる。

URL欄には
http://tplinkwifi.net/
と出る(WANにつないでない状態でも出るので、ルータ本体でも名前解決してる模様)
ユーザ登録とかも一切なく使えそうなフツーのルータ。

APモードの時はWifi側からPCやスマホのブラウザ等で
http://tplinkwifi.net/
につなぐとなんの問題もなく管理画面につながる。

ただ、APモードの時だけ、PCなどから有線で

http://ArcherAX10に割り振られたIPアドレス/webpages/index.htmlほにゃらら。
(例:AX10に割り振られたIPアドレスが、192.168.0.2なら、http://192.168.0.2/webpages/index.htmlほにゃらら)

につなぐと認証直後に、
http://tplinkwifi.net/
のエラー表示URLに飛ばされるが、再度上記URLを開けば管理画面が一応開ける。
なんでこんな半端な仕様なんだろう?とちょっと思った。
この辺、まだこなれてない。

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★初期設定の流れ。
ここから初期設定をしていくわけですが、

1.ルータの管理画面では最初から日本語表示でした。

  最初に管理画面に入るためのパスワード変更を求められるので、任意のパスワードに設定する。

2.次にタイムゾーンの選択画面が出るので、「UTC+09:00 大阪、東京」を選ぶ。

3.この時点でWANがつながっていないと、「インターネットポートが切断されました」と出るが、スキップを選べば設定を続行できる。

4.次は[Wi-Fi設定を変更する]画面になる。
  2.4GHzのWifiのSSIDや接続パスワードを設定できる。
   [各バンドを別々に設定]にチェックを入れれば、2.4GHz帯と5GHz帯のSSIDの初期設定やパスワードを個別に設定できる。
 初期設定のWifiパスワードは本体底面のシールや同梱のチラシにも書いてあるのと同じで、かなり甘い設定なので、すぐに複雑なものに変更した方がよい。

・・・が、ここで設定したものは、なぜか管理画面で後で確認すると反映されなかった。バグかな?

ファームウェア バージョン:
1.0.6 Build 20191115 Rel. 13978(4A50)
ハードウェア バージョン:
Archer AX10 v1.0

5.これで基本的な設定は終わり、また1で設定した管理画面に入るためのパスワード
 (ローカルパスワード)を求められるので、入力すると管理画面に入れる。

見た目はとっつきやすく、初心者向きな方だと思うが、管理画面につなぐ時の動作や設定できる内容は玄人志向。

いちおう、ログまで含めて日本語化されており、日本のメーカのブロードバンドルータよりも日本語化されていて、日本市場への気合を感じる。
しかし、オートネゴシエーションが「自動交渉」、静的ルーティングが「静的経路指定」になっていたり、日本語化しすぎて、一瞬???ってなる日本語化もあったりが海外メーカらしい。
(同じく、海外メーカのNetgearのスマートスイッチとかも日本語化されてるモデルはこんな感じだけど。)

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★AX10の興味深い点。
・プッシュ式の電源スイッチがある。
 最近では珍しい。
 個人的には家族が間違ってオフにできないようにスイッチを無効化したいけど、そういう設定はなさそう。

 大陸(中国)等開発途上国は所得に対しての電気代が割高なので、電気代を節約するためにこういう需要があるけど、その関係なのかな(彼ら、結構こまめに電気消します)。日本だと365日つけっぱなしでも最大で2100円(月額換算で175円、東電料金とかで推定)くらいの電気代を節約する需要がどの程度あるのか。

・VPNサーバとして設定ができる。11ax/Wifi6とか最新規格対応でこの価格帯では珍しい。
 PPTPとOpenVPNで接続する設定が可能(証明書の生成もできる)。
 PPTPは設定は楽だけど、セキュリティ的にちょっと不安なので、どうしても使う場合もOpenVPNを使うかなと思う。
 ただ、個人的にはセキュリティを考えると、やはり家庭用ルータはこまめなアップデートを期待しづらいので、VPNサーバを設定しては使わないかも。
 でもこの手の機能が本当に安価になって隔世の感がある。
 (LinksysのRV082-JPとか使ってたので、その頃と比較。海外との間で対抗でVPN環境を構築してIPSecでつないでいたことがあるので。AX10にはVPNクライアント機能はありませんけど)。

・ワイヤレス(Wifi、無線LANの設定)では「スマートコネクト」という機能が設定できる。
2.4GHz帯と5GHz帯Wifiを同じSSIDとパスワードで設定して、ルータの管理画面上でスマートコネクトにチェックを入れて有効にすると、ルータ側で判断して2.4GHz帯と5GHz帯を動的に切り替えて最適な速度と帯域で接続してくれるらしい。

端末側との相性とかありそうだし、接続する端末によってはトラブルが出そうだが、その場合は、スマートコネクトを切って2.4GHz帯と5GHz帯を個別に設定して使えばよさそう。
一応、実際に使ってみたがスマホ上で見てると動的に2.4GHz帯と5GHz帯の接続が切り替わっていた。
ただし、AX10は2.4GHz帯が802.11nでかつ最高で300Mbpsなので、2.4GHz帯に切り替わるとどうしても遅くなる(上階にあるAX10と接続するとリンク時の帯域30Mbps以下とかも)。
なので、スマートコネクトは周辺住宅から発せられるWifiなどの状況から、2.4GHz帯をオフにして混み具合が多少マシな5GHz帯のみで運用してみている。
事前にスペックは確認してるので、この使い方は当方の既定路線。

AX10の5GHz帯は当方の環境では階が違っても300Mbpsくらい、目の前だと866Mbpsと当方のスマホ(11ac対応)が対応している最大になっている。
今のところは安定しているが、これはしばらく使ってみないとわからない。

・IPTVやVoIP向けにVLAN(タグ)やQoSの設定ができるっぽい。

・言語は24言語から選択できるのに、なぜか お国の簡体字中国語がない(繁体字はある)。

・AP(アクセスポイント)モードが不安定という記述を他所のレビューで見たが今のところはうちの環境では大丈夫そう(これもしばらく使ってみて、おかしな動作があれば追記)。

・ペアレンタルコントロール機能がある。
  キーワードフィルタリング(手動だがNGワードをいれておける)やざっくりとした1日の合計接続可能時間(2時間等タブから選ぶ)、週末やその前日の使用可能時間、就寝時間(これは午前午後など時間を分まで設定できる)などを設定して指定した端末の接続を制限できる。

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★AX10についてその他
・初期のWifiパスワードが簡単すぎる。
  ルータの管理パスワードは最初の設定で変えさせられるのだけど。

・商品名はTP-Link Archer AX10で売っているが、管理画面上は「tp-link AX1500 Wi-Fi6 Router」になっている。
 余計なお世話ではあるが名前は統一した方がいい気が・・・。

・管理画面から操作しての再起動に1分ちょいかかる(特にAPモードとルータモードの切り替え時)。結構長いが価格が安い機種なのでOK。我慢できる。

・管理画面に入る時にユーザ名を入れないでパスワードだけ求められるが、セキュリティ的にはちょっと微妙な気はする。
 個人的にはadminから変えられる場合は変えてしまうので。
 ただ、結局adminから変えられないブロードバンドルータも多いので、同じといえば同じ気はする。

・ルータの設定をバックアップ、復元できる(地味だけど、あるとうれしい機能。ポートフォワードとか、アクセスコントロールとかいろいろ設定するので、消えると悲しいし面倒、まあ何もしないで消えたら買い替えるけど・・)。

・事前に設定された質問と回答でローカル管理パスワードをリセットできる(珍しい気がする)。
 でも、家で使う製品の場合、管理パスワードを忘れるくらいの場合、直にリセットをピンでつついでハードウェアリセットしてしまう気も…。

・設定すればルータのローカル管理画面にSSL(https)で接続できる・・が証明書が自己署名で、無効な証明書としてWebブラウザが警告を出すので微妙な気も。

・「リモート管理」機能があり、初期設定ではオフになっている。
 インターネット(またはWAN側)からルータの管理画面にアクセスできるようになるので、セキュリティ的にはオフのままでいいと思う。
 どうしても外から管理したい人は、せっかくVPNサーバ機能もあるし、VPNで接続してLANの内側から管理画面につないだ方がまだいいと思った。
ルータとして使って外につながずLAN内だけで使うなら別だが、その場合は別のルータやスイッチとか使う気がする(当方も素人なのであまり突っ込まれると困るけど)。

・システムログをEメールで送ることがもできる・・・が、SMTPサーバの設定でポートやSSL、TLSの設定などがないため、Gmailなどは使えなさそう。
設定上は自動送信もできるっぽい。
 自分で簡易的なメールサーバを立てれば使えると思うが、このルータでそこまでやるかなという気も。

・ルータをスケジュールで自動再起動する設定ができる。

 長期間の動作の安定性を確保するためだと思うが、逆に言うと様々な要因で連続稼働時の不安定さを避ける必要があった時代の名残(機器のソフト、ハードの問題だけでなく、中国だと電圧やら、攻撃やらの影響で不安定になったり含む)。
 こういう設定は、中国でネットカフェや企業にネットワーク機器を供給してきたメーカっぽい。
 ファームウェアアップデートしてる時にも作動しちゃうのかどうかは試す気はないが、使わないでおこうかなと思う。

・ルータのLEDのON/OFFができる、夜モードもあり、消灯時間設定をすると時間でLED表示を自動でオフにできる。寝室とかに置く場合は黒い電工テープをLEDに貼らなくていいので便利かと。

・IPv6 to IPv4トンネルとかも使える。その他IPv6の動作モードを4種類くらい選べる。 知識が古いIPv4オジサンなので、今のところは使ってない。

・ワイヤレス(Wifi)設定では別途、ゲスト用設定ができる。

・時間を決めてWifi(ワイヤレス)をオフにする設定ができる。
 (この辺もネットカフェ需要向けっぽい機能だが、ペアレンタルにも便利かも?)

・WPS設定ができる(当方は基本的に使わないが、基本機能として必要としている人も多いかと)。

・DynamicDNS(ルータの表示では[動的DNS])の設定ができる。
 選べるのはTP-Link、NO-IP、DynDNSの3種類のみでカスタム設定はできない(いずれも別途、各サービスのアカウントが必要)。

・他のレビューでルータ本体の物理的サイズが大きいという話を見ていたが、業務用機器も使っていたので思ったほどではなかった。
 最近の多くのルータと比べると幅があるが、厚みは比較的薄い部類の普通の厚さ。
 内部の基板は筐体よりずっと小さく、外装の樹脂ケースはデザインの見栄えのためか、放熱のためか、ずいぶんと余裕がある作りで、デザインを犠牲にして金属筐体にし、放熱しやすくすれば筐体の幅をあと実測で8cmくらいは幅を縮められそうな感じ。

以上、雑多なファーストインプレッションでした。

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余談ですが、当方のTP-Linkのイメージを羅列してみる。
・ちょっと怪しげな中国(大陸)メーカ、広東省深センにあるっぽい。

・当初はたぶん自社より規模が大きかった台湾D-Linkにあやかったっぽい名前の会社。
  ただし、製品構成としてはよりD-LinkのラインナップにはあってTP-Linkにはない製品が多く、ソフトウェア面の技術力も必要なロードバランサーとかは売ってなかったイメージ※個人の感想です。ちなみにうちではD-LinkのDI-602LBとか使ってたりしました。)。

・上と似てますが、山寨あがりでネットカフェとか向けのいっぱいポートがあるHubとか作ってたイメージ(中国電信とか中国網通とかの大手国有系には食い込めてない印象=つまり、全国的なゲフンゲフン・・へのコネはあまりなさそう)。中国のネット普及に合わせて急成長。
 HuaweiがCISCOとかの業務用ルータ、スイッチのパク〇から携帯電話基地局など基幹の通信機器を作って大きくなり、途中から民生向けにも力を入れだして今は世界で個人向けでも有名になったのと比べると、民生用で大きくなったイメージ(※あくまでもイメージです。中国は広いので、会社がある広東省とかではとても強かったのかもしれないし)

・TL-WR703Nを発売して、OpenWrtで遊ばせてくれた。このあたりから世界でも少し物好きな個人に認知?TL-WR703Nは名機だと思います。小型で耐久性も拡張性も高く、いまだにちゃんと安定して動きますし。

・中国メーカにありがちな、出したら売りっぱなしでファームウェアアップデートは期待できないイメージ(昔のままだと)、今は違うんだろうけど(そう願いたい)。

じゃあ、なんで買ったのというと、まあ、日本である程度、商売をしてるようだし、全くサポートしなかったらもっとボロクソ言われてそうなのに、そうでもないため。
あとは、基本的にAPモードで使うから、あまり多くを要求してなかったのもある。

というわけで、適当なことをいい加減に書いた羅列終わり。